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高橋 祥次
JAERI-Review 2002-020, 19 Pages, 2002/08
米国業績結果法(GPRA)は連邦政府機関がその実施する政策を特に経済的観点から評価し、議会に報告することを目的とした法律である。納税者に対する説明責任を果たし、予算の効率化を図る狙いがある。政府機関は、戦略計画(5年ごと),年次計画(毎年),業績報告書(毎年)を提出しなければならない。行政の内容を経済的に評価し難い、特に基礎科学に対する資金を拠出しているエネルギー省(DOE)や国立科学財団(NSF)も例外ではない。翻って、特殊法人改革の中で、研究開発に対する投資効果分析を求められている我が国研究開発法人も同様の課題を抱えている。このため、DOE,NSFのGPRA報告書の内容や関連する議論を紹介,分析し、課題解決の糸口を提供する。しかし、米国でも、基礎科学の経済評価,投資判断基準の必要性は認めても、内容,手法について議論がまとまっていないのが現状である。
須藤 俊幸
JNC TN8200 2000-006, 443 Pages, 2000/07
2000年3月末に米国ニューメキシコ州アルバカーキ市で開かれた米国エネルギー省(DOE)の臨界安全技術プロジェクトワークショップ(NCTSP)に参加したので報告する。NCTSPは、DOE関係者の臨界安全に関わる者が、DOEの臨界安全プログラム(NCSP)の一環として情報交換や業務逐行上の改善点について議論の場をもつもので、毎年1回開催しているものである。参加人数は約100名強である。NCTSPの後には臨界安全に関するANS-8基準の更新、改訂、新規策定のための委員会会合が行われた。これらの会合への自由なコメントを歓迎するという立場から、外部の者も自由な参加ができる。NCSPは7つのタスク(臨界実験、ベンチマーキング、核データ、解析手法、データの適用範囲及び限界、情報保存と普及、トレーニングと資格制度)があり、それぞれの活動状況について報告された。また、東海村のJCO臨界事故に対するDOE、NRC及びその所管施設の対応、DOEのガイド(G)/オーダー(O)の改訂内容についての説明と議論などがなされた。会場の雰囲気はDOE臨界関係者の内輪の会議といったものであり、発表内容や議論については、組織、規制等の体系、プログラム・プロジェクトの名称やその計画等の背景情報が分からないと把握するのがむずかしい面があった。しかし、DOEといういくつもの核物質取扱施設を有する巨大な組織が、総体として臨界安全確保の維持と向上に努力を示す態度、継続的かつ体系的、実用的なプログラム活動には敬服させられるものがある。本ワークショップに関する背景情報やレポート類のほとんどがウェブサイトを通して公開されており、情報の共有化が図られている。本報告では、これらの関連内容も盛り込むとともに、参考として関連ウェブサイトのアドレスをできる限り記載した。